平成21・6月の一言①~不景気における対策~

・今回の景気後退は各国が共通認識のもと、対策の強弱はあるものの財政、金融、企業支援にこれまでにない対策を含めて積極的に早急な手を打っています。
このような状況の中、企業もこの影響の枠外にいることはできず、いかに赤字を出さない戦略の再構築とその実現性を探っています。

コンサルタント会社がこの対策に向けて分析し、何を提案の考え方の柱にしているかの記事がありましたので、整理し紹介しておきます。
というのは、特別なノーハウをもった発想ではなく、実に当たり前のことを当り前に推奨、実践することであり、皆さんの仕事のヒントとして捉えられると思ったからです。
営業のアポイントとプレゼンテーションに下記の「提案」要素を咀嚼してのロジック、説明が欠かせないのではないでしょうか。


1 基 本 認 識

・人、物、金、情報が世界的にフラット化、グローバル化していることを踏まえて、企業は次のポイントを押えての対応を実行しています。

①徹底したコスト削減――危機意識による内部努力の最たるものであり、これをなくしての浮上は考え難い。
強い体質への転換でもある。

②圧倒的なスピード対応――短期間での成果を求めるのに時機を逸してはならない。
強い権限を持った横断的組織(対策室、プロジェクトなど)によるスピード化。

③投資効果の確認――今を乗り切るためにも投資による成長効果を追及しなければならない。
また、将来への布石も考慮して、最適化へのシフト変更も十分あり得る。


2 相手先への提案

①短期的成功――現行の商談や新たな提案にしろ、具体的プログラムによる地道な成果、小さな成功の積み上げを相手に見せる。
これが相手先の新たなチャレンジのモチベーションになって、次の提案への食いつきを誘うことになる。

②コスト削減の定量化――相手先は定量的、具体的な成果に対する強いこだわりを持っている。
従って、何に貢献し、どこが効率化したのかの「見える化」を求めている。
または、問題解決がどこに、どれ位の効果が期待できるかを示す必要がある。

③引き算の効用――今までは、新たにこのようなことをプラスすると効果がある提案が中心であった。
しかし、あまりお金をかけられない厳しい状況では、相手先をよく知り何が必要かに焦点を当てて現実的な費用削減効果、すなわち引き算の答えを解り易くする。

以 上