新春を迎えて

 〜 明けまして おめでとうございます 〜
     大震災から1年も経過していませんが、今年こそ良い年であります
     ようお祈り申し上げます。
 1年のスタートですから、少しでも明るい気持でいたいものです。
 昨年の自分のブログをみて、年始めに当たって自分にない目新しいことを
  記してみようかなと思いました。しかし、やっぱり考えることはほとんど変わ
  りませんので、昨年と同じ様な趣旨になると思いつつ書いてみました。
 まず、昨年も云いましたが、自分を輝かせるために何か1つ、1年を通し
  やってみたいこと、キャリアを増やすことを決意するのもよいのではないで
  しょうか。
  意のあるところを表す機会として、新年が適当かと思います。
 干支は空かける「龍」です。とはいえ、そんなに飛躍しての成功、成果は世
  の中をみても大変難しい環境にあります。
  それゆえ、どのようなことが出来るのか、どのような行動を起こせばよいの
  かを公私共々、地に足を着けての一歩、一歩を踏み出していくのがよい
  のでしょう。
 今を時めく若い会社も、創業当時からの地道な苦労、努力の積み重ねが
  あったことはよく聞く話です。そこが欠けると、永い繁栄は望めないのです。
 新しい提案や技能を組み込んで常に、商品やサービスを新鮮にしてこそ
  「龍」のような飛躍の場を維持できるのだと思います。
 それにしても、我々を取り巻く社会経済情勢は混沌としていて、どちらの
  方向に行くのか、どう決着していくのかの対応と有効性が全く不明で、薄明
  かりの中でヤキモキしているのが実態なのでしょう。
 そこで、昨年同様私なりの今年のキイワードを無理矢理、2つばかり
  上げてみました。
  昨年話題の言葉ですが、改めて舞台に上げ考えてみました。
 ◆ 絆(きずな)
   今年の大河ドラマ「平清盛」のテーマは「家族の絆」と、主演者がイン
    タビューで答えていました。
   人と人との絆がりは大震災以来強く意識した言葉であり、昨年に引き続
    きタイムリーなテーマです。
   人々が何を頼り、何を求めているのかの原点を家族に置き、その
    人達が繰り広げるパワーに圧倒されると云っています。
    初めて武士が政権を取った時代にあって、その根拠の団結力を「絆」と
    して捉えたのです。
   強風が吹き、雨に晒される状況が発生し、そこをしっかり把握したとしても
    予期しない結果が出てくるのかもしれません。そこに精神的な強さを持
    つヒーローが出てくるのです。
   この時代の後白河法皇の有名な狂歌があります。
    「遊びやせんとや生まれける。戯れんとや生まれけん。遊ぶ子供の声聞
    けば我身さえこそ動(ゆる)がるれ。」
    (どうせ生きるなら、夢中になって楽しみながら生きよう。)
   なかなかそこまでの境地とまではいきませんが、この厳しい世の中です
    から明るさがなくては前向きになれません。
   周りの人々を楽しませる、引き寄せることができる「絆」が今を生きる我々
    の心を揺さぶることになり、「幸せ」を感じさせるようになっていくので

    しょうか。
   ある心理学者は“幸福とは充実感や意味(目標、信念等)を伴い、コミュニ
    ケーションが良好で、感謝をもって善く生きることを可能にしている時間”
    と云っています。
 ◆ 水
   「龍」は仏の使いであって、「水」の神様です。
    火事が起きないようにと寺社で天井によく描かれているのは、そのためな
    のです。
   水は無味無臭ですが、実際に水を飲んだ時にそれが“おいしい”と言葉で
    説明しても、他の人が飲まない限りどれほどのものかは分かりません。
   すなわち、実践を伴わないことには、何事も前に進まないという「禅」
    の心を表しています。
    「水」の重要性をも表していると思います。
   水は歩みを止めない「心」の姿勢そのものなのです。
    あえて言うなら、誠実さ、率直さ、対等性、自己責任をわきまえて事に
    当り、汗(水)を書いて頑張ることなのだと思います。
   相撲の「水入り」は力を十分発揮させるため、改めて力水が必要とのこと
    なのです。
   大震災の津波は、忘れることが出来ません。
    大災害は予見が難しく、予防管理に限界があります。災害は日常生活を
    一挙に落とします。その落差を浅く止め、早く立ち直るかが勝負なのです。
   水は変幻自在であり、TPOに合った姿をします。それは「ぬくもり」にな
    ったり、「氷」になったりして、コントロールできるものではないのです。
   だからこそ、水の大変さは我々にいろいろな示唆を与えてくれます。
    そこには、心穏やかに事象をしっかり見つめ、先を読みながら今やるべ
    きことを着実に実行する大切さを
云っているようにも思えるのです。