相手を知ろう!

 部下に「上司の使い方を考えさせる」記事がありました。
  まず、仕事が1人で完結出来ないことは、周知の事実です。だからこそ、常に
  考え、学び、実行して成長しなければならないと云っています。
 そのためには、相手がいるのですから、そこから教わり、教えることが発生し、
  何が必要なのかを学んでいくのです。
  そこでは、直接的な言動で示すことの他にも、“行い”を観察して理解を深めた
  り、多くのことに関心を持って工夫を続ける姿勢も大切になります。
 記事は不遜な云い方とも取れる「上司の使い方」に主旨があるのではなく、そう
  していくための「仕事の進め方」の基礎となる学びやスキルを述べていました。
 どうも前回のテーマを、別の視点から見ているように感じました。基本の積み
  重ねが上司の信頼を得て自分のノレンが出来てこそ、自分のペース、パターン
  に持込んでの仕事になるのでしょう。ひいては、組織の成果を良好に導くことに
  繋がるのです。
 ◆「覚える」と「考える」
   学んでいく、教わる時には「覚える」「考える」の2つの要素がありま

    す。
   仕事で困難にぶつかったりした場合、「覚える」面の強い人は往々に出来な
    い理由を唱えがちです。 「考える」面の強い人はどうしたら実現できるか

    が中心にあるのではと云っています。
   確かに、「覚える」に強い人はそれをベースに方策を作りますが、「考え

    る」ことなしはないと思います。従って、1人の中にその強弱があって、

    こんなにキレイな区分けはどうなんだろうと思ってしまいます。
     “背中を見て覚えろ!”からスタートして経験を積み重ねて次第に周りが
      見え、「考える」ことの割合が増えてくるのです。
     仕事にシッカリと向き合い、アンテナを張って情報収集していくと、

      単純な覚えるだけの仕事の繰り返しから脱していくのです。
     ただ、読書家の私の部下で実態とかけ離れた企画、提案が多かったこと

      を思い出します。
      相手のあることが、実態と云うのですが。
 ◆相手に伝える
   仕事はいろいろ分らないことで苦労します。自分の仕事、専門の外がさっぱ
    りでは、相手との提案、交渉において自分の土俵に立ってもらうことに苦労

    します。
   関連する諸事を理解しているかによって、伝え方に差が出てきます。1つの

    条件がそろわず、上手くいかなくなる危険性もあるのです。
   一方だけをみて結論を出しては、相手に伝わらないのです。次善策も必要で

    す。
   得意先等ではこの場面はあると思います。成功ばかりとは限らないので

    す。しかし、最初から次善策を考えて臨む必要性は薄いと思います。なぜ

    なら、あれもこれもの方策を作成することは、現実的ではないからです。
     ただ、上手くいかなかった件は、従来のやり方のどこが悪かったのか

      など全体を改めて見直し、課題の洗い出しは必要と思います。
     上司が相手の場合、経験、知恵等は一般的に上司が上です。そこは関連
      する業務等を学び理解していくであると考えてよいと思います。
      その経験を踏まえて、上司への「伝え方」を身につけていくのだと思い

      ます。
 ◆相手を知ろう
   相手への理解不足は、物事の進展を阻害します。相手があれば反発や対立
    あって当り前からスタートしないと、理解が進みません。
   よく聞く言葉に、「上司は分かっていない」があります。(飲屋で上司は酒

    のサカナになり、同僚の賛同を得ますが)
   この基は、自分の仕事を認めてくれていないことに発します。しかし、どち

    らかと云えば仕事の甘さ、自分の技量、力量が不足していることが、どこか

    にあるようです。
   逆に、本当に自分が相手より優れているなら、上司を使いこなせるでしょ

    う。周りに原因を求めすぎていませんか。
   今回のポイントなのかと思います。
      なんとか自分の提案等を通したいと思うのなら、いろいろ考えるはず

      です。内容に不備がないかなど仕事の準備に加えて、相手のニーズ、

      気持を汲み取っているか、勿論上司の使い方も考えるでしょう。
     そうなると、やっぱり日頃のコミュニケが大切であり、そこでの情報等を

      相手に合わせてまとめ、提示していくことになるでしょう。奇策はない

      のです。
     人事異動の目的の1つは社内をよく知ってもらい、お互いの認識を深めて

      現場との共通項を多く作ることが、各自の取り組みを尊重していくこと

      になるのです。
 ◆知らなかった
   「知らなかった」もよく云われる言葉です。そこには2つの意味がありま

    す。
     「知ろうとしたが、知ることはなかった」 → 学びにつながる。
     「そもそも知ろうとしなかった」 → 次も上手くいかない。
   中途半端な知識は、いつか露呈します。打ち合わせ等で知らないことに出会

    うでしょう。生きた知識、技能は失敗の積重ねによって出来ているとよく云

    われます。
   だからこそ、それを行動を伴って学んでいき、そして進化するのです。
   上の者や関係者、得意先が一番嫌がる言葉です。すなわち、自分は外野に
      置かれた、知らないところで決められたということです。
     自分が認められていない、自分と関係なく仕事が進むことを否定したい

     のです。しかも、その後の仕事に悪い影響を与えるので、タチが悪い

     です。
     そうなったら、謝る等キチンと処置をして区切りをつけ、今後よりよい

     情報を多くあげて持ちあげるのが普通でしょう。
 ◆仕組み作りも大切
   仕事のやり方は人それぞれです。ただし、結果は同じでなくてはなりま

    せん。
    長く同様の仕事をしていると、その不備や改善の必要性に気付いてきます。
    そして、仕組み作りを考えるのです。
   とくに、組織をまたぐ、致命傷になりかねないものは、仕組みを変えないと

    対処できないことが多いのです。そして、適切な運営をもって活用していか

    ねばなりません。
   そのために、他部署等との協力が必要な仕組みは、十分な聞き取り調査をし

    て相手を知った上で統一化を図ります。(特に、システム導入はそうです)
   仕組み作りが上手くいくと、壁を超えることになるのです。
     ごたごた話し合わなくても一定の標準作業は、効率化を図り、自分の仕事

     を楽にさせるのです。
     そして、仕組みの改善にも積極的になると、シメたものです。