平成21・4月の一言④~企画(提案)の考え方~

・仕事にも慣れ、それなりの手順や方法を習得して概ね一人前としての働きと成果が上がるようになってくると、業務内容や能力のランクアップへの準備が整ったと言えます。
それは、確固たる行動と確実な成果を継続していくことが出来る中堅社員としての姿であり、周りもそれを認めることになります。

・中堅社員に求められる能力の中で、とりわけ重要なのは「企画力」「コミュニケーション力」です。
どちらも、仕事経験を積むうち、自然と身についてくるものですが、しっかりした問題分析、解決の基本ステップを自分なりに構成していくためのコツ、工夫を整備しておくことが、より高いレベルの仕事に対応することになります。

・以前の「一言」で組織共通の課題をプロジェクトによって提案、解決していくまた、効率的なシステム開発など新たな仕組みを企画する場合のチームプレーと会議の進め方の留意点を記しました。
そこで今回は、別の角度から個人の仕事範囲における企画≒提案の適切な組み立て、進め方について考えてみました。


・まず、企画の仕事は外での活動がメインであって、企画書(提案書)はそのまとめにすぎないことを理解する必要があります。
それは、日々変化する日常の営業等の活動さえしっかりしていれば、企画書は自ずと作成できるというわけです。

・そして、企画の「企」は「くわだて」です。くわだてたら、謀らなくてはなりません。
それは競争に勝つための施策であり、相手との戦いの仕方と考えるのです。
毎日この競争市場に出て、そこから情報を集めての状況把握なしに営業の方策は立てようがありません。
思いつきのようなものは継続性がありません。


・そのポイントは、通常次のことと言われています。
企画書(提案書)に一味つけていくための留意事項と思えるものです。

①常に、観察するクセをつける。(相手先の言動を含めアンテナを張り、ウオッチングをしていますか)

②苦情のこない商売はありません。
2つ以上の同じ苦情には提案の中に答えを出している。(そこからの不満や不足を拾い、変更、改善を加えるチャンスと思っていますか)

③データを背景にして考える。試してみる。(調査だけで終わらせない。実際の活動の中で生かしていっていますか)


・そして、その企画のセンスに次の点は欠かせません。

①気持ちが入っているか。(企画への共感)

②訴えかける、メリットを乗せる方法はあるか。(可能性の追求)

③売っていく、売れる商品サービスとの意識を持つ。(思い付きではない企画の本来の姿)


・仕事の進め方の基本と言えるPDS(プラン・ドゥ・シー)サイクルを廻し続けていくことで、能率を高めるパターンが作りあげられます。
そこで、これに合わせて企画を見てみます。(行動区分をもっと掘り下げてPDCAサイクルと言う場合もあります)

・しかし、先述したようにいろいろ考える前に外での活動が先にきて、それらの情報や状況把握からニーズを掴み、プランに生かせることから、順序はPDSではなくDSPでの取り進めの方がよいと思います。

①D――独創性や新規性の大きな取組みの企画はめったにあるわけではありません。
やはり、販売性、着眼性、気づきでもって企画をして、売上の拡大を図ることが現実的です。
日常の営業の中でヒントを捉え、ここを少し見直したらうまくいくかもしれない、何故このサービスが伸びているのだろうなどのことを当てはめるだけでも立派な提案に組み立てられるのです。
安価、品質、効率性等相手先が何を求めているのかのニーズを捉えて、そこに自分で感じる行動をとることなのです。いくら現場といっても、その気がなければダメなのです。


②S――営業活動によって売れるかどうかの可能性のあるいろいろなニーズから、
売るためへの可能性追求に変えていかねばなりません。
自分で作成する以上は、どこかに納得できるものがないと頑張れません。
そのためにも、活動結果を検討して次のプラン作成に繋げていくことが大事になるのです。
自分なりにキチンと考え、整理したものが売れない、上手くいかないことの方が多いのかもしれませんが、反省して改善、改良していくことも企画のプロセスなのです。
要は、その姿勢が大切と言えます。


③P――D、Sの集大成が提案書にまとめられます。
何と言っても「目立つか、理解できるか、好感をもてるか」が作成のポイントです。
何故だろうに対する答えを全て入れ込むと焦点がぼやけます。
簡潔さをもってよしとしなければなりません。
そして、これまでの提案書などと比較してみると、不足点や欠点がよくわかります。
これだけ練ったのだから「絶対」上手くいくとの言葉の中には相手先のことより自分の期待値が入り過ぎることが往々にしてあります。
課題、問題点を周りから指摘された方が、自分で気がつかないことが見つかって便利であると思えるようになるとベテランと言えるのかもしれません。


*能力の発展段階例  知 識――→技 能

           理解力――→判断力

           表現力――→折衝力

           業務解決力――→企画力

*「実在が意識に先行する」―― 机上で考えるより、実践活動でのニーズ探索を。

以 上