・今も昔もビジネス社会は競争社会であり、自分の思いや行動がうまくいかないことの方が多いと言ってもよいでしょう。近年にあっては、なお更です。
・入社して経験を経ていくにつれ、どのような行動、判断をすればよいかの仕事の“勘”と“気づき”が磨かれてきます。
また、仕事を通じての成功や失敗から精神的なタフさも身に付き、少々のストレスに耐えうることが出来るようになります。
・そこには、仕事に対する強い意識と意欲を持って、どのように臨んでいるかによって差が出てきます。
単に決められたレール上だけでは、チャンスを逃します。
・とは言っても、そこに至るまでに何度もカベにぶつかることが出てきます。
どうしょうもない理不尽さに、悔しい思いをすることもあるでしょう。
自分が冷静になれない時、いろいろ悩んで判断決断が出来ない時に、一度“初心に帰る”ことによって安心できる適切な距離をおいて気持ちを落着かせることがあります。
さらに、解決の方向性を見出すこともあるでしょう。
・“初心”は入社時あるいは入社後間もない頃の自分の将来の目標であり、指針、信念のようなものだったといえます。
ダイナミズムな変化のある現在に適合しないのではないか、また何にも解らない時のことだから、役に立たないのでしょうか。
・“初心”には、振り返りに値する次のようなことも含まれているような気がします。
①お客様だったらこうして欲しいだろう、自分だったらこうしたいとの思い、気持ちが大切です。
仕事に向かい合った中で、人と人とのつながりを強めて1+1が3にも4にもなるのです。
それを、ひるがえって教えてくれるのが初心ではないでしょうか。
②マニュアルのように、全員が同じことは出来ないのです。
上昇志向の強い時に考えた気持ちや思いを代弁する初心が自分なりの発想や技能、ノウハウを築き上げていくことに、手助けをしてくれるベースの役割を果たしてくれます。
③上司、先輩の指導、助言を得て、仕事環境の変化に対応しながら一生懸命頑張って成長していきます。
いろいろな変化を受け入れ、自らも変化することで新たな強さも出てきます。
ふと振り返ると、この中心軸としてあったのが初心の場合もあるのです。
・少し難しい表現をすると、初心は自らのアイデンティティをしっかり押さえた上で、新しい事や変化に適合しながら自分を失うことなく、進み続けなければならない支えであり、価値観とも言えるものです。
また、“初心に帰ってみる”ことは、真面目で、積極的で、誠実な時の新鮮な空気を改めて取り入れることにもなります。
・そんな事、考えたこともないよと言われる方には、身近な目標を持つことをお勧めします。
なぜなら、自分の心に約束したことはなんとか守ろうとするでしょう。
例えば、それがお客様との約束を守る実行になり、信頼、信用が回ってくることになります。
“成果(数字)と思いが一致したとき、そこからリーダーシップが育っていく。”“過去は、すべて栄養素である。”(ある経営者談)
以 上