5月の一言② ~プレゼンについて(後半――文書化)~

・さて、プレゼンが終了し、帰社するとホッと一息つきますが、これでとりあえず一区切りついたわけではありません。
このプレゼンを通じて何が決まったのか、なにがまだ課題として残っているのか、保留になったことはないのか、新たに要請されたことはないのかなどを確実に記録(最も簡略化したものがメモ)に残しておく必要があります。


・多くの会社ではこれを「日報」「商談結果報告」等で上司に伝達する仕組みがあります。
当社の場合、属人的な営業の色濃いことや、すぐそばにいるので直ちに状況を聴取出来る利点があり、そのようなフォーマットはありません。
販管表への投入が営業活動の結果(報告)を示していますが、そこに至るプロセスは日常の会話やミーティングで補完しています。


・しかし、入退社者が多くなると慣行、習慣として実行されてきたことが薄れ、個々人に任されっ放しになり、後追いになりがちです。
マニュアル的なものは均質、迅速の平均値を上げるのに効果的であり、必要事項の最低限をクリアすることでもあります。
当社も確実な報連相による失念、遺漏を防いでいく様式の一工夫がそろそろ求められているのかもしれません。


・このような記録、文書化(含メール)は面倒であり、仕事が1つ追加されたような感じになることは間違いないでしょう。
仕事の一連の流れにあって、なんとか慣れていくしかありません。
至近な例では「電話メモ」の大事さは理解できるでしょう。
毎日のミーティングや会議も同様であり、メモ帳や手帳を用意して、仕事の日時、手順、情報交換等を確認できる習慣をつけていきましょう。


・少し横にそれましたが、プレゼン後の事実を文書化するメリットを整理すると、次のことが言えるのではないでしょうか。

①復習を兼ねています。――商談内容の確認、チェックが出来て漏れを防ぐと共に、次のプレゼン等のステップアップにつながります。
1つの洩れ、間違いを相手に指摘されたことが、その後の信頼を左右することはままあることです。

②次の作業のタタキ台となります。――調整の必要性、新たな課題の発生等を踏まえて、次に何をすべきかが明確になり、発想も拡がります。
必要な情報も盛り込み整理して“見える化”していくことがポイント。

③そして、この活用は仕事の流れ、スケジュール等全体のストーリーの管理が自ら出来て、効率の良い仕事の進め方が出来るようになっていきます。
それがお客様への細かなサービスとなり、新たな注文に結びつくことになれば最高です。


・とは言え、これで報連相が上手くいくとは限りません。
やはり、普段の情報交換、ワイワイガヤガヤがなくては文書化の根っこにある応用と相手を思いやる気持ちが忘れられてしまいます。
ただ、こうだったと思います、そうしてくれるはずです、それは知りませんでは困ります。
記録は適切な活動の手段であり、基本なのです。

以 上