5月の一言④~用語の使い分けpart2~

・言葉の意味合い、使い分けの続きで~す。

(2)紛らわしいが、厳密に考える程ではない用語。

 ①および(及び)、並びに……並列的、併合的な接続詞

 ・AおよびB。A、B、CおよびD。――同じ段階を並列的に使う一般的な例。

 ・Aの金額並びにAの支払方法――並列だが、意味に大きな違いや段階がある場合の一般的な例。

 ・AおよびBの金額並びにその支払方法――2つを組合せた例。およびはその中で小さな連絡に使っている。

 *普段はここまで明確な使い分けをしなくても、とりわけ支障が出ることはない。知っておく程度で十分。


②または(又は)、もしくは(若しくは)……選択的な接続詞

 ・AまたはB。A、BまたはC。

 ・A支店もしくはB支店または本社――“または”より小さな意味の場合に用いることが多い。

 *あえて使い分けるならば、という程度のものである。“あるいは”もあるが、同様。


③その他、その他の

 ・A、Bその他C――A、Bとそれ以外(C)のもの。特記事項以外に並列的に多くある場合。

 ・A、Bその他のC――A、Bを含めてのC。A、BはCの一部。

 *前後の文章、言葉から意味が読み取れるので、区分を気にせず使っているのが普通であり、とくに支障はない。ただし、契約書等公式な文書には別の表現(並列事項や含まれる事項を全て書く)のほうが、無難である。


④から、より(も)

 ・4月1日から4月10日まで――時、場所の起点を示す。

 ・4月1日より(も)4月10日が都合が良い――比較を示す場合が多い。

 *“から”を“より”に変えても通用するので、一般的な使い方程度の区分。


⑤直ちに>速やかに>遅滞なく

 ・時間的急迫性の強さを段階的に示すとこうなるが、あくまで公的表現であり、これを我々が使い分けることはない(例;国会答弁)。知識としてのみ。


⑥施行……マスコミ等で時折見聞する用語であるが、法令用語と考えてよい。実施と同じ意味。

 ・4月1日から施行――その日から法律等が効力を発する。(例;法律の場合、国会で可決成立しても、公布があり、次に施行となる。)


豆知識の域をでていませんが、「言葉は心の鏡」とも言います。
どのようなものであれ、作成した文書、メールなどは、必ず読みなおしましょう。 

以 上