・最近、外に出て感じたことの中から、2つピックアップしてみました。(株主総会出席と社会保険事務所訪問)
1 今年の株主総会
(1)総会の運営
・毎年、3社程度の総会に出席しています。
総会は株主と株主が選出した役員と直接話し合いが出来て、経営状況を問いそして決議していく唯一の重要な場なのです。
昔は総会屋が仕切る会社も多かったのですが、近年は全くその姿は消えて質問、提案は一般株主中心に進行されています。
・従って、短時間ほど良とされていた運営から、たっぷり1~2時間を掛けて丁寧な受け答えに努めるようになりました。
ただ、腕組みをしている役員や応答をやたらに他役員に振る社長などをみて、少し緊張感が緩んでいるなと思う会社もありました。
概ね80~90点といったところでした。
(2)買収防衛策
・今年の議案、質問に共通的な特徴点は取締役否認動議と云われています。
出席した会社ではありませんでしたが、これを含めて昨年来話題となっている外資系投資ファンドの提案、とりわけ買収に対する防衛について触れておきます。
・この件は日本の行政、企業の規制緩和に逆行する閉鎖性や役員の保身を強く指摘、批判されました。
これは単に外資投機筋のみを目のかたきのような対策に終始するため、グローバルな市場から取り残されかねません。
・買収防衛はどこの国でも必要性を容認しています。
要は、不適切な買収に対し何も外資に限ったことではなく、一般的な筋の通った防衛策であれば何ら糾弾されることはないのです。
この視点が抜けているような気がします。
(3)経営概況
・6月総会で報告される経営状況は、あくまで昨年(H19.4~H20.3月)のことになります。
サブプライムローン関連の悪材料の影響はそれ程大きくなく、総じて昨年の好景気を引き摺っての年度であり、増収増益を果たしています。
利益を増配で還元する会社もあって、議長(社長)の説明に多少リラックスした様子が伺われました。
・問題は今年度の計画(見込み)です。
各種経済指標や意識調査の数値は原油高等から景況感は停滞(スタグネーション)から後退(リセッション)領域に入る警戒感が強くなってきました。
今年度企業々績も収益予想に慎重さがみられていましたが、この下方修正懸念さえも見え隠れするようになってきたような気がします。
*次回(来週)は、2つめの報告をします。
以 上