・不況がマスコミに騒がれ、実生活にも現われようとしています。
厳しい経営環境において企業、特にメーカーはいかに新商品、新サービスを多く出せるかの競争になってきます。
競争優位ということは他社より①廉価②付加価値をつけることで取引先と双方がメリットになる挑戦になります。
・年末には「今年のヒット商品番付発表」があり、その年の華やかな売上貢献を示します。
社員の意欲も向上し、次のヒットへと駆り立てられる好循環が期待されます。
しかし、一方でこれが一過性の流行に終わる危険性も含んでいます。
そうなると、メーカーでいえば、過大な設備投資や在庫増が重なり利益の足を引っ張りかねません。
・成功体験の延長だけで考えがちな見込みに対し、ピークを過ぎてからの減少をしっかり捉えて対応すべき施策を打ち、一歩先行く価値、技術を加えることにより、奇をてらうことのないロングセラー商品、サービスに転換していくかの途が大事になってきます。
・なぜなら、ロングセラーのメリットは、決して少なくありません。すなわち、
①収益の中心的位置を占める。――売上規模拡大も伴い、安定的な利益確保が定着することにより、会社全体の確実な事業運営に寄与します。
そして、この利益を基に次への新製品開発等を進め、初期投資段階を辛抱することができます。
②高い認知度を得ることができる。―― 一定の売上を維持、確保することにより、裏打ちされた完成度の高い良い商品となって認知度がアップします。
それが顧客に満足感、安心感を与えます。
ひいては、会社そのもののブランド価値が向上していきます。
ここまでくると口コミの広がりも後押しをしてくれます。
③あぐらをかかず、維持する努力を怠らない。――後発企業がより良い商品で参入し、トップシェアを奪うことはままあります。
従って、常に時代に見合ったものに更新していく取り組みが欠かせません。
場合によっては実践での抵抗を乗り越えて新しい概念を作りだしていくことも必要です。
(ロングセラーの代表例としてグリコのポッキーがよく取り上げられています。)
・このロングセラーの意図するところは、当社の営業活動のヒントになるのではないでしょうか。
優良な得意先をしっかりと確保、維持して、その会社数を増やす努力をしていくことはまさに月々の安定的な収益の見込みが可能となります。
そして、新規事業に思い切った手が打てる基になります。
・長く付き合っている得意先の要望に確実に応えて満足度を最大化するプロセスは信頼関係を築き、商品、サービスの質の向上と周辺事業を請負う等の拡がりとなります。
そして、常に一段上のものに挑戦することにより、提案に工夫、新味が加わって、適切な成果が積み重なっていきます。
自分自身を成長させていく姿勢そのものなのです。
以 上