平成21・2月の一言③~意識改革~

・1月の朝礼の社長挨拶で「…どうすれば出来るのか、なんとかやってみようを常に考えて挑戦しなければならない。
それが自分の座右の銘のようなもの(信条あるいは行動基準とも言える)である。」との話がありました。
現状維持や挑戦しないことは成長もなく、後退を意味しているかもしれません。
成し遂げることが成長を助けます。

・実は、このことが「意識改革」の本質を強く、端的に表しているのです。
そこで、漠としたことではありますが、今回はこれを取り上げてみました。
まだ仕事を一生懸命覚え、その対処で一杯の場合は枠外のことになりますので、知識として一読下さい。


・意識改革は本来“内”なる改革であって、木の根のように見えないところがしっかりと支えない限り、花も実も生らないのです。
その基本は各人のお客様(社内外を問わず)のニーズに対しどのような商品やサービスの提供が出来て、満足してもらえるかということにあります。
それを身に付けていくために仕事に対する意識をそれに合うよう変えていくことにあります。

・意識改革の結論は自分で考え、判断し、行動できる自立した社員となることを促すことにあります。
すなわち、意識が変われば行動が変わり、行動が変われば新しいやり方等へ慣習が変わり、巡りめぐって働くこと、人間性を豊かにするという想いです。
その行動の原点が「出来るためにはどうすればよいのか」なのであり、行動が変わらなければ意味がないとも言えます。
キーワードはなんといっても目に見える変化です。


・それでは、何をどのようにすればよいかということになりますが、進め方としては形から入っていくのが解り易く、一般的でしょう。
知行一致を目指し、実践を通じて体得していくのです。

・現在の仕事の中でお客様のニーズや環境変化に対応して何か停滞しているものはないか、見直した方がよいものはないかなどどうすれば出来るかを具体的に考えて、1つ1つ手を付けていくことが変化そして自立への第一歩かと思います。
そこでのポイントは「気づき」です。気づかなければ、変わらないわけですから。


・今さかんに意識改革に取り組んでいるのが、お役所ではないでしょうか。
窓口対応、効率化、即応性など全体的に様変わりしたように思います(心底、徹底した変革とまでにはなっていないようですが)。
しかし、何もこのように全社をあげての仕組みそのものや構造を変えていくだけが対象となるわけではありません。
身近な自分の仕事及び周辺作業に取り組む中で、自分で考え、判断していくことは目標とする自立に変わりはないのです。(ただし、自立は性格そのものを変えることではありません。)

・組織文化は人の意識の集合体と考えると、良い見本となる人は必ずその影響が周囲に伝わり、その組織の変化を助けて新たな文化、企業風土となっていきます。

・その原点がお客様の視点で“出来ない。”―→“どうすれば出来るか”の発想であり、そんなに難しい話ではないのです。
社長は自らその見本になると共に、みんなのそれをしっかり支えていく役割があるのです。


・トヨタの現場の仕事とは「作業+改善」です。
完成された仕事はないのであって、現状維持は許されないのです。
伊藤忠は「人は仕事で磨かれる。」がトップの考えです。

・厳しい環境だからこそ、出来るようにする、変えてみようの仕事は荒んだ姿勢、気持ちで取り組んではいけません。
傲慢なやり方では上手くいくものも上手くいきません。
謙虚な態度が人間性を育むのであり、誠実な対応となって顕れ、周りを応援するようになっていくのです。


・ところで、昨年の売れ筋ビジネス関連書のキーワードは「自己啓発」だそうです。
これは意識改革の一面を表しているように思います。
これまでのやり方、考え方を見直していくかに求められている背景にスキルアップが欠かせないからではないでしょうか。


・さて、試行錯誤しながらも次のことを当り前のように実行している会社が風土を良くするベストな会社であると思います。

①変わるのが当たり前、変えるのが当たり前との雰囲気が浸透している。(←→今のままで良い、変える必要はない。)

②問題や課題をいつもワイワイガヤガヤと話をしている。
そして、結論がでると途中状況変化に対応しながら、やり遂げようとしている。

③挨拶ひとつにしてもキチンとして、ダラダラした雰囲気にない。必要なこととそうでないことを峻別しており、現状把握がしっかりしている。

④各人が自分自身でPDCAのサイクルを回している。この継続は大変なことなのですが、次第に自信に繋がります。


・ダーウィンの言ったことを引用すると、こうなります。
「力の強い者や頭の良い者が必ずしも生き残れるわけではない。変化への対応が出来る者が間違いなく生き残れるのです。」

・変わることには「あせらず、あわてず、あきらめずそして、無理をしない。」

変わることにより「会社を元気印にしましょう。」

以 上