・ リーダーとしてのスキルアップを掲載している雑誌があり、その第1回
が「チャンスをつかむ3つの条件」です。
・ どちらかと云えば、優れたオーナーやそれに近い経営者の考え方、行
動から引っ張ったものです。ただ、実戦向きかなと思ったのと、3つにプ
ラスする中味もありましたので、取り上げてみました。
・ だから、ステップアップをしたいと思っている普通のリーダーのノウハ
ウと云ってよいでしょう。近年の厳しい環境下にあってのヒントになるか
もしれません。
(1)運に任せるな
・ 居酒屋で1杯やっている時に、「あいつ、うまいことやりましたね。」「ツ
イてますよね。」「オレにも、あんなチャンスはこないのかな。」など
の話題がよくでていますね。
・ そうすると、先輩、仲間の反応は、「おまえのところにも、チャンスは
巡ってくるよ。それをつかんで、モノにすることだよ。」「来ているチャ
ンスを逃しているんでないか。」などいかにもチャンスは平等にやっ
てくることを云われています。
・ この記事は、「そこを捉えろ」ということですが、そこにある私なりの
基本は、
◆今の仕事をキチンとしていないと、チャンスは巡ってきません。
普段の仕事を効率的にスピーディに達成していると、上司や先輩
がランク上の仕事や新たな企画などを「任せてみるか」になる
のです。
◆やっぱり、アンテナをしっかりと張って周辺業務や関連することの
情報を収集し、具体的な動きはしないとしても、何が問題かを考
えて目配りしていくことが大切です。
◆そうすると、「できるヤツだな」「目配りのきくヤツだな」になって、仕
事が集まり、その巾や深さがドンドン身についてきます。
そして、本当にチャンスといわれるような仕事にぶつかり、こなす
ことができるのです。
・ そういう努力をしている人が、チャンスをつかめるようです。筆者がい
う「チャンスはひっそりと近づいてくるが、猛烈なスピードで去ってい
く。」のです。
(2)目標を設定する
・ チャンスが目の前に来てから、「さて、どうするか」の悠長な対応は
間に合わない環境になってきたのです。単に今までの常識や自分
の感度だけで、ものにすることはできないと云うことです。
・ 更によくないのは、そんなチャンスが自分には巡ってくるはずがない
と、考えもしないことです。
・ 記事の中で、「ハワイに行きたいと思わない人は、一生ハワイに行け
ない」と云っています。
まずは、行きたい → 仕事などでお金を貯める → タイミングを見計っ
てハワイにいくことです。
・ 目標を持っていないと実現できない、実現するチャンスを見逃す、気
付かないことになってしまうのです。とくに、リーダーの立場にある
人は組織目標をメンバーに自分達の目標に落してキチンと説明、指
示を与えなくてはなりません。
・ すなわち、目標を持ってその絵、風景を描けるかであり、仕事の中
で具体的にどうなっているかをイメージしてみると、理解しやすいと
いうことです。
(3)“いつまでに”は、常に考える
・ 目標を持って絵を描けても、“いつまで”の条件と“行動力”がなくて
は結局、進まない、何もしないと同じになってしまいます。画餅です。
・ ある経営者はデッドラインを設定して、そこに集中する、全力を尽す
面が必要と云ってます。当然、部下にも守らせるものを示すことです。
・ ところが、意外とそれが出来ないことが多いのです。それがドンドン出
来ればリーダーとして悠々ですよね。
・ リーダーが“部下に任せてます”と行動を縛らないやり方は、ちょっ
とカッコよいようにみえますが、結果が出るまで放置していることなの
です。成果が出ないと、最初に戻って考えなければなりません。
・ やはり、プロセス管理の中心にある“いつまで”をキチンと見極めて、
方向、行動の修正ができる進捗状況の把握が必要といえます。
(4)やるべきことの「見える化」
・ 通常、組織では先行して目標と期限が設定され、その達成に向けど
うやっていくかはリーダーに任せられます。
・ そこで、リーダーが実践していく方法は、そこから逆算していつ、何
を、どうすべきかなどを一目で分かるようにすることが大切です。
目標を分割して小さな目標にすると“いつまでに”がよく分かると云
われています。
・ このように、「見える化」をしてスケジュールの中に細かく落し込ん
でいくことで、何が達成されて、何が未達なのか、その未達にどう対
策を打つのかがスムースに行えます。
・ チャンスをものにするとはこのことであり、繰り返して課題をこなして
いくと別のチャンスが訪れ、「見える化」が生かされるのです。
(5)チャンスの意識の共有
・ 課題を達成していくことは実績の積み上げであり、自信となります。
そして、他の関連する課題に首を突っ込めることにもなるのです。
・ そうなると、面白いもので、上司が新しいチャンスを与えます。
“やった!”と思って、その後ボーとしていてはダメなのです。
・ 次々と成果を出すと、目標達成に一緒に働いた部下が何をやって
も自然とついてきてくれます。良いレッテルが張られたのです。
・ 周りの人も参画したい気持になり、成果を上げるために大事な意識
の共有化が上手く図れてしまいます。
・ チャンスは、そこらへんに転がっているものではありません。与えられ
た地道な仕事を誠実にこなして経験を積み、ビジネスの一通りが分か
って始めてチャンスと思われるようなものに、何をどうやってのやり方
がうっすら分かるのです。
・ チャンスという言葉はビジネスの話題として取り上げられますが、夢中
で仕事をして、あとから“あれがチャンスを捉えたことなんだ”と振
り返るようなものではないでしょうか。