・ ワタミの渡辺会長がTV番組で、急成長する中では、社員のベクトルを統合
していく必要性を強調していました。
多くの経験を踏まえて、根本にある経営の考え方を共通の価値観=「理念」
としてまとめ、常に社員に伝えているとのことでした。
・ ソフトブレーン元社長宋文州氏のコラムに「管理のない会社」の話がありまし
た。
規模がある程度大きくなっても、自主性を重んじて全く管理しない会社に
対し、コントロールではなく統一的なルール、マネジメント(管理)の必要性を
説いていました。
・ 目の届く範囲の人数、規模の会社は属人的要素で動いており、実践を通じての
創業の精神や経営手法等のマネジメント概念を振りかざす必要性は薄いと
思います。
・ しかし、会社が大きくなって行く過程で、事業運営をどうしていくかは思考で
あれ手法であれ、会社全体を構築していく基本として経営者は必ず考えなければ
ならない大事な仕事です。
・ それが、コーポレート・ガバナンス(企業統治)と言われるものです。
前記の著名実業家の話は、それに手をつける方法のひとつを示しています。
・ そもそも、コーポレート・ガバナンスは企業不祥事を防ぐために、誰がどのよう
にガバナンスすべきかの観点から、クローズアップされてきた経緯にあります。
その後、企業の収益性、効率性を高める上での運営概念として注目される
ようになりました。
・ 上場会社の有価証券報告書には、ガバナンスの取組みを開示することに
なっています。
・ とはいえ、大手ならいざしらず、ガバナンスを大げさにかまえて考える必要は
ないかと思います。
・ 会社が自分だけで統制のきく範囲を超えてきたと感じた場合、ガバナンスを
企業管理(内的問題)に置き換えてみても、いいんじゃないですか。
・ すなわち、現場が良くなるには、
①方向性
・日常の活動から、今後の会社経営に対する基本的考え方を示し、業務
遂行における健全性を保つための判断の原則といえるものとする。
(信条、信念のようなものでよい)
②仕組み作り
・高品質なサービスを提供していくために、どのような事業運営、プロセス
管理が効率的なのかの仕組み作り。
(組織と権限とその繋がりが代表的なもの)
の透明性に努め、しっかりと説明を続けていくことがポイントのようです。