・ 以前、日経の一面に「領空侵犯」をテーマとした特集がありました。
今の経済、経営の危機対処法の1つとして、これまでの慣習や垣根を越えての
実例が掲載されていました。
・ 消費(内需)不振が長く続き、リスクの高い予測、予想ができなくなり、それが
粗利の低下を招いています。
コスト削減による利益追求が対応の主流となり、前向きな投資等にどうしても
積極性が感じられないことへの警鐘の面があったように思われました。
・ そこで、顧客の期待するものの提供や需要を創り出すことへの共通認識に
「領空侵犯」の考え方をキイワードとして取り入れることが有効であり、成功例
が他メディアにも散見されるようになってきました。
・ これらは、社内での1つのシステムとして例えば、顧客からの請負業務、受注の
範囲を拡大する提案は営業部門だけでなく、他部門(生産、IT等)を巻き込ん
で部門を超えてのチーム体制作りになっています。
競争に対処するため、お互いの「領空侵犯」が当たり前のようになって、成果を
あげていくのです。
・ 領空侵犯ベースのチーム体制は、自分の業務領域外に口を出すのは日常
茶飯事として認め合います。そして、顧客の立場に立って課題解決に
システム的に取り組む必要性があるからです。
・ 1つの目標、テーマを団体戦で全体最適に向かって仕掛けるのです。勿論、
チームの再編は自由でなくてはなりません。
・ 「領空侵犯」の仕事を通じて、次のような利点も生み出せているような気がしま
す。
①職場の活性化につながっている。
・「領空侵犯」はなにも型破りなあるいは組織を巻き込んでの本格的なもの
だけの適用でしょうか。職場のような小さな単位でも有効性を感じます。
・「それに関しては、こうゆう情報、資料があるが……」「こうしたほうが、
より効率的じゃないですか……」など
を言い合える雰囲気は、いかにも職場が活性化してきていると思いません
か。
②それぞれの自律を促す。
・自立していくキッカケは、自分から行動を起こすことが早道といわれてい
ます。
チームの課題を皆で解決、処理していくことは、業務の枠を拡大し、視野を
拡げた専門性が高まります。
・上からの指示命令だけでなく、自らを売り込むことにも繋がるのです。
・ 「領空侵犯」の底辺には「危機感」そのものが横たわっているからこそ、環境を
変えていく努力=“やらねば”となっていくのだと思います。
・ 「領空侵犯」を自分のためにわざわざ情報を提供したり、意見を言ってくれる
継続性ある風土にしていくには、皆が仕事の透明性とオープンに心掛ける必要が
あります。
上司は率先して、その環境作りに努めなくてはなりません。
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