・ 近時、事業の拡大について共感するコラムがありましたので、日頃思っていた
ことを一言。
・ 日本企業はモノ作りの強みに片寄っているようです。どうも、事業全体あるいは
一連の事業運営システムとして構築していくことに弱いようです。
・ 折角の高品質な機器類もコモディティ化してしまい、価格競争に呑込まれている
場合をよく見かけます。
・ 以前、TV報道で中国に水浄化機器、装置を日本の個々の企業が売込んでいる
のをみました。(昨日も某新聞が取上げていました。)
・ 個別の技術、ノウハウは高いが、部分最適をみているようで、全体最適(事業
運営全体)の考えの必要性をそこに強く感じました。
・ とりわけ、水事業は仏国のコンサルタント会社に海外インフラ事業展開において
後塵を拝しているのは、それだと思いました。
・ 昔、私が工場に在籍していた頃、導入したたった一式の外国産装置でさえ、定期
メンテナンスを含めての契約です。
まさに、その装置の償却が終了するまで、キチンとビジネスとして成り立たせて
いるのです。納得いくサービスは決して、無料ではないのです。
・ 欧米においてインフラ等売り込みは、単独企業が交渉の矢面に立つのは少なく、
大きな専門的コンサルタント業が納入、設置で終わることなく、継続的な大きな
商売をしているようです。
(日本で建設業規制緩和により、米国コンサルタントが乗り込んできた時、日本
の建設業は上流から下流まで全体を受け持つ、いわゆるゼネコンがあり、結局
その壁を破ることはできなかったそうです。)
・ 実態は、日本の商社がその役割を担って、入札等の交渉を行ってきているので
しょう。しかし、成功例がそれほど見えてきていません。
・ こういった大きなプロジェクトを専門的にプロデュースできるコンサルタント業
(人材)は、海外との競争必至の現状からも、もっともっと商社を中心に国を
あげて育成していかねばならないのでは。
・ 日本独特の躍動的なビジネスモデルの拡大、定着と云うことになるのでしょう。
・ いずれにしても、厳しい経営環境にあっての商売は、発注相手の投資効率を
維持できるよう継続的なメンテナンス、サービスそして使い勝手を含めての事業
運営満足度が、今後の事業展開を左右することになるのでしょう。
・ 我々の身近なちょっとした仕事でも、その場限りの解決策はあるかもしれない。
しかし、全体を俯瞰して真摯に問題にぶつかり、解決していかないと、必ず
どこかで顧客からのハネ返りがくるものです。