・ 現在、日経電子版の「すごい現場シリーズ」は、赤字に陥った会社が再生を
果たした要因やリーダーシップの軌跡を追っている。
・ その中で注目したことは、トップが共通して採った次の方向性、やり方です。
①いかに末端現場まで危機感を持たせ、反対を押し切ってもその方向性、
道のりを具体的に示して、実行していったこと。
②何とかしなくてはと事業をこねくり回した結果への反省から、自分達の
置かれている立場を見つめるためにも、「 原点に戻って 」の対策を
打ち出していること。
・ 思い切った改革は、一時期赤字が拡大することが避けられない面を持って
います。
しかし、ここを乗り越えてこそ再生になることへの試練のようなものであって、
背水の陣とも言えます。
・ 我々だって、何か上手くいかない時や新たなスタートを考える時は、よく
「原点に戻って」とか「初心に帰って」と言いますよね。
・ さて、「原点に戻って」の対策を整理すると、次のようなことでした。
①事業を圧迫している原因を明確にして、思い切ってリストラ(構造改革)を
すること。
②変革を “見える化” した新機軸の商品、サービスの開発
③コスト削減へ本格的にメスを入れる。
・ なんのことはない、従来の方針、方向からみて180度変えていったことでは
なく、それほど難しい内容を表しているわけではないように思います。
・ 肝心なのは、中味が新たな試みになっていることです。
・ そして、突破口(ここが難題かも?)を見つけてこの意図を浸透させて、いかに
“ 短期間 ”でやり遂げ、“ 数字 ”で達成を表すかが難しいのです。
・ だからこそ、「新生」ではなく「再生」なのです。
・ ここぞという時の危機感の共有は必至ですが、これだけでは息切れして
なかなか長続きしません。
原点に戻るといったやり方を併行することは、ポジティブな面を加えていって
いるような気がします。
・ 原点に戻る発想は、現場のリーダーの重要性を認識し、信頼を構築して
くれるリーダーが腑に落ちるようにして、自律的な組織を目指すことでも
あるのです。
*追 記; 「再建」をもう少し考えてみると、その意味は
・ 結果が全て(外部へは数値)
・ その結果は誰の責任でもない、自分達の責任
・ 誰かが助けてくれるわけではない、自分達でしか出来ない
・ 従って、“やらされている”のではなく、“やらねばなら
ない”
という行動へ
・ 以上を、現場のマネジメントにどうおろして、結集して
いくか
ではないでしょうか。
→ 次回、組織ではなく、個人的な側面からの「初心に帰って」を続編として
記してみます。