男女で違う仕事への取り組み

 昨年12月、働く女性を取上げました。今後も適当な記事等があれば
  続けていきたいと思っています。
 ダイバーシティ、少子化等から労働力としての活用を考慮すると、男性
  (上司)はどう女性を仕事の中で扱うのか、結構悩んでいるようです。
 それは男性版(今までのやり方)の延長線でよいのか、やはり女性特
  のものがあるのかであると思います。
 もう既に女性は戦力として組織に組み込まれており、経験の中から次
  第に適正なやり方をみつけて対処している人も多くいるのでしょう。
 そうなると、あえて男だから、女だからの区分が本当に必要なのかの疑
  問も生じてきます。
 しかし、女性に向けての対応の仕方など未だに多くのノウハウ等を提供
  している本、雑誌があることを考えると、それなりの認識と理解を進め
  ておく必要性は感じます。
 これらは一般論としての話や、それだけでは片付かない事例もあって、
  いろいろ迷ってしまいます。
  個性は1人ひとり違うわけですから、ちょっと変わったことをいかにも女
  性特有と称していることもあります。だから、それが当っていることもあ
  るし、当らないこともあるのです。
 ただ、“こういう人もいるのだなぁ”を知っておくと損はありません。
  女性特有の表現からカン違いすることもあるので、一応の理解と対応
  をすることは大切かと思います。
 極端に云えば、日本企業が巻き返しを図るために温存していたのが女
  子パワーであると思い、そのためのサポートを大いに実現できる会社が
  生き残れるのかもしれません。
 その辺の一片を、「女性のヤル気を引き出す言葉」としてまとめた
  がありました。業種、担当業務などによって異なる、当てはまらな
  いとは思いますが、1つの例示としてみてみました。
(1)ヤル気のつぼ
  どんな小さな組織、セクションでも大事なことは、成果を上げること、
   それを続けることです。
  女性のキャリア相談で多いのは、“人と接する仕事をしていきたいが、
   ノルマのある仕事はイヤ”だそうです。
   確かにお客様あっての仕事ですから、直接的に数字を上げろとの
   コミュニケーションはあまり女性に響かないようです。
  自分が自信をもってお客様に役立ちたい、喜んでもらいたい気持が商
   品やサービス提供の基本だと云っています。男性の方から、“ふざけ
   るな!”の言葉が返ってきそうですが、決してふざけているわけでも
   なく、キレイ事を云っているわけでもないのです。
  やりがいの置き場は違っていても、成果をちゃんと出すことは忘れて
   いないのです。
  会社から与えられた目標を自分なりに落していける、ヤル気につなが
   るものに落し込むことを追求して、それを容認する中でのマメジメント
   を強めに意識するやり方になるのでしょうか。
  “お客様に喜んでもらうこと”が第一と考えている女性には、“自分が出
   来る最大限のサービスは何か”に力を注いでもらい、それが数字につ
   ながるパターンとしていくカジの切り方もあると思います。
  男性部下は云いたい事はいえるし、目の前のことは文句を云わずに
   (その方が損はない)分かってくれて、それなりに進めてくれます。
   には細かいことを云わないようにして様子をみていると、文句だけを
   云ってくるが男性上司のストレスの代表例です。
  どうやら、ヤル気のつぼが少々異なるところがあるようです。
   脳には「欲」「好き嫌い」「ほどよい興奮」があると刺激を受けて、ヤ
   ル気につながると云います。そこには状況、場面によって男女の違
   が出てくるようです。
  何に重きを置いているかの個人差はあるものの、一般的には次の
   ように云われています。
   男性…自分が優位となること。競争で負けないこと。
   女性…周囲との関係がいいこと。それが望める職場になること。
   (草食男子と肉食女子では逆の場合もありますがね)
(2)頑張り方
  欧州先進国は女性管理職割合の目標を設定して努力しています。
   間違いなく、働く女性は成長していくのです。
  日本の場合、トップ層も取組み強化の指令は出すのですが、なかな
   か女性が活躍している職場をイメージできないまま、ただ数的な面の
   み追っている気がします。
  そこで、そのヒントになる1つが「長時間労働」かもしれません。その
   中味を例示すると、
   会議が長い
   何でもキチンとした書類、資料を作りたがる
   信頼度がイマイチ
   これだけでも、女性への仕事のシェアがうまくいかず、ボリュームを
   与えるだけで任せない、使い方のヘタさがあります。
  女性はバリバリはたらいていると思っていても、何が働きづらいことな
   のかを漠然として捉えきれていません。それを上司達が具体的に整理
   できないまま放置されているのです。
  “女性は感情的だから、難しい”と思わず、家事、子育てを含めてどうし
   てほしいかの提案を聞いてみるしかないように思います。今の仕事の
   中で解決できるものが見つかるかもしれません。
   それがキッカケになって、良い方向になることがあると思います。
  仕事の上で、やはり女性は感情に敏感に反応すると思います。これは
   本来男女を問わず感情に支配されている部分の強弱の表れなのです。
  女性もそう云われないためにも、次の視点を頭の隅に持つようにと云っ
   ています。
   根拠をしっかり持つこと。上手くいかなかったことなどは、あまり引き
     づらないこと。(見本は周囲にあると思います)
   仕事に対する反応を上手く使い分ける。うなずく時は相手のためで
     あり、受入れの気持ですが、時にはポーカーフェイスで感情を表に
     出さないやり方もある。(客観性)
 仕事を持つ女性はどうしても結婚、出産、子育てに対して会社や家族か
  らのプレッシャーを掛けられっぱなしでした。男女を問わず、ひとたび組
  織に属すると、社会規範よりも組織防衛が優先され、自分の判断はさて
  おき組織依存の社会通念に束縛されるのが普通です。
 この長い会社生活で男性が経験してきた働き方女性が「他のこんな  
  方法もあるよ」と上記全体を通して、メッセージとして送っているような
  気がします。